2006年1月2日

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
 
ミュンヘンは先週マイナス13度という厳しい寒さでしたが、元日にはやや温度が上がり、雪が溶け始めました。

大晦日にはブリュッセルで、大野和士氏指揮の歌劇「さまよえるオランダ人」を観てまいりました。
すばらしい一夜でした。
 
こちらは1月2日から、通常通りの仕事が始まります。
 
ドイツでは昨年の総選挙で二大政党がともに過半数を取ることができず、大連立政権が誕生しました。

メルケル首相の人気は選挙前に比べて高まっていますが、約10%の失業率をどのようにして下げるか、財政赤字などを減らして、違反状態にあるユーロ基準をどう満たすか、中東欧、中国、インドなどが台頭する、グローバル化の時代に対応して、どう経済や社会を改革するかという難問には、まだ答えが見つかっていません。
 
2005年には再び米国、イスラエルへ行って、ヨーロッパにいるだけではわからない、国際テロの時代の現実に触れてきました。

ヨーロッパでも、今年に入って日本と中国、韓国との間で歴史認識をめぐる対立が深まっていることについて、頻繁に報道されるようになりました。

私が16年前から住んでいるドイツでは、周りの国々とそのようなトラブルが起きていません。

フランスやベルギーなどと通貨も同じになり、国境検査も廃止されつつあるので、ヨーロッパは一つの国の方向に近づきつつあるのを感じます。それだけに、アジアの情勢が気になります。
 
皆様のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げます。
 
熊谷 徹
 
写真は、旧東ドイツ、メクレンブルク・フォアポンメルン州のシュヴェリーン市で撮影したものです。